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臨床工学技士の国家試験

国家試験「臨床工学技士」の最新データ

臨床工学技士の国家試験は年に1回で、毎年3月の第1日曜日に行われます。試験会場は北海道・東京都・大阪府・福岡県の4か所で、残念ながら現時点は各都道府県での試験は実施されていません。

願書の受付期間は受験日の約3か月前で申込期間は3週間と短いです。願書の受付期間までの間に卒業試験や全国統一模試が実施されるのでややハードな日程となっています。

合格発表日は例年3月28日で厚生労働省と医療機器センターのHP上に受験地と受験番号が掲載されます。簡単な詳細は以下の通りです。

第32回 臨床工学技士国家試験

試験日 平成31年3月3日(日)
試験会場 北海道、東京都、大阪府、福岡県
受験手数料 30,800円(銀行振込)
願書受付期間 平成30年12月13日(木)~平成31年1年4月(金)
※郵送の場合、1月4日までの消印があるもの。
合格発表 3月26日(火)PM2:00

  • 厚生労働省にその受験地及び受験番号を掲示
  • 公益財団法人医療機器センターのホームページ
試験に関する
問合せ先
公益財団法人医療機器センター(指定試験機関)

※受験手続の詳細については厚労省のHPを参照。

受験資格

臨床工学技士の受験資格は、高校を卒業した後に臨床工学部のある大学や専門学校の養成校に入学し、3年または4年で必要な単位を履修する必要があります。すでに大学を卒業、社会人の経験がある場合も臨床工学技士に必要な単位を履修していない場合は同様に養成校を受験し3年または4年間で必要単位を履修します。

ただし、理工学系を卒業している場合、指定の医療系の国家資格を取得している場合は2年または1年での通学で受験資格を得ることができます。

その他、詳しい内容は厚生労働省の臨床工学技士国家試験の受験資格の項目をご確認ください。

試験科目

臨床工学技士の国家試験は午前と午後に分かれていて午前90問、午後90問の合計180問で出題されます。

試験科目は養成校で勉強する数学や英語などの一般科目は含まれず専門科目のみとなります。臨床工学技士としての基礎的な知識になりますが、専門的な科目なので、これから工学技士を目指そうとしている人にはイマイチ科目の内容が想像できないかと思います。

そこで、それぞれの科目の内容を噛み砕いてみましたのでご覧ください。

医学概論

医学概論に含まれる『公衆衛生学・人の構造および機能、病理学概論、関係法規』については、医学の歴史や最近の時事問題、医学に関する倫理問題、人間の臓器や骨・筋肉・内分泌系に関する基礎的な問題、薬機法や臨床工学技士に関する法律などのから構成されます。

臨床工学技士を目指すにあたって体の仕組みをきちんと理解できているか、歴史的に有名な医学の話を理解できているか、臨床工学技士や医学に関する基礎的な法律が理解できているかを問う問題になります。

臨床医学総論

医学総論を含む臨床生理学、臨床生化学、臨床免疫学、臨床薬理学は、細胞や免疫など臓器や骨筋肉などを構成する、より細かな物質や成分の基礎知識や薬に関する基本的な知識を問う問題です。

特に近年ではキラー細胞やiPS細胞などの免疫の研究が、世界的に進められているため今後免疫学の出題が増えると予想されます。また、臨床工学技士は血液浄化や人工心肺業務、手術室業務などで薬剤を使用するため基礎的な知識も出題されます。

医用電気電子工学

医用電子工学および情報処理工学は、電気回路や電子回路についての基礎的な知識を問う問題や計算問題などの数学と理科を併せたような問題が出題されます。

高校の授業のおさらいとなる問題も多いため難易度は低めですが、問題の中に医療と絡めた出題もありますので問題になれておく必要があります。

情報処理工学はコンピュータの基礎的な知識や論理演算・システム変換などのネットで使う処理計算などの知識を問う問題が出題されます。

医用機械工学

医用機械工学は高校で勉強する物理科目の復習と応用ですので、そこまで難易度は高くありませんが原理や定理を問う問題や超音波・力学などの計算問題が多いためしっかりと問題に慣れておく必要があります。

国家試験での出題数は午前午後と合わせても数問ですがしっかりと計算式を理解しておくことで確実に点数を取ることができる問題です。

医用電気工学と同様に計算がメインになりますので答案に時間をかけすぎないようにする必要があり日頃からしっかりと勉強しておく必要があります。

生体物性材料工学

生体物性工学は、体の仕組みや体を動かす時に脳から出る指令を、電気信号に置き換えてどのような経路で行われているのか、骨・脂肪・筋肉の組織の違いで伝達速度はどう変わるのかなど、物理要素を人間の体に当てはめて考えた科目です。

その他に心臓や血管に関する知識や生体内の超音波・熱・光の関係についての項目があり、医療機器を扱うための知識を深めるための科目になります。

生体材料工学は体内に人工材料や金属を留置した時の反応や安全性や医療材料についての内容となっています。

生体機能代行装置学

生体機能代行装置学は臨床工学技士として業務に就くことになった際に扱う、人工呼吸器・人工心肺装置・補助循環装置・人工透析装置に関する科目です。

これらの医療機器の構造や各パーツの働き、使用方法、トラブル時の対応に仕方などを問う問題が出題されます。

また、これらの医療機器に絡んだ薬剤や医療機器の点検に関する問題、関連する病気について、人体の構造についての問題も出題されます。

医用治療機器学

医用治療機器学は臨床工学技士が操作や点検をすることになる電気メス・レーザーメス・除細動器・ペースメーカ・超音波装置・輸液シリンジポンプなどの医療機器の原理や使用方法、適応疾患、特徴などの知識を学びます。

治療機器学で習う医療機器は医療現場でよく使用される機器ばかりで他の医療従事者から質問を受けることも多いです。国家試験の出題数も多いので取りこぼすことの内容しっかりと知識をつけておきたい科目になります。

生体計測装置学

生体計測装置学は医療機器の原理や機器を使用することで起こる誤差、医療機器を使用した時に起こる雑音や小さな信号を増幅するために機械がどのような処理をしているのかを学ぶ科目です。

その他にも、医療現場で使用される機器の測定方法や仕組み、X線の仕組みなどを理解して医療機器についての知識を深めるための科目になります。臨床工学技士は医療機器のスペシャリストとも呼ばれるため、しっかりと医療機器の仕組みを理解する必要があります。

医用機器安全管理学

医療機器安全管理学は、病院内で使用されている医療機器を安全に使用できるように決められた基準値がありますので、使用される機器の各基準値や特性、基準値を超えた場合の安全対策、安全性について学んでいきます。

また病院内は停電が起こった時でも電力が供給できる仕組みや使用するガスの配管が別の配管に繋がることのないように安全対策がなされています。

病院施設の安全対策や医療機器の電流圧の閾値チェックなどの方法についても勉強します。医療機器や設備を安全に使用できるように点検するのも臨床工学技士の業務のひとつですのでしっかりとポイントを押さえておきましょう。

気になる合格率・・過去10年の試験データ

臨床工学技士国家試験の過去10年の平均合格率は・・77.8%!

過去10年分の合格率のデータは下記の表をご覧ください。

受験者数 合格者数 合格率
第32回(平成31年) 2,828 2,193 77.5%
第31回(平成30年) 2,737 2,017 73.7%
第30回(平成29年) 2,947 2,413 81.9%
第29回(平成28年) 2,739 1,987 72.5%
第28回(平成27年) 2,848 2,370 83.2%
第27回(平成26年) 2,784 2,195 78.8%
第26回(平成25年) 2,361 1,779 75.3%
第25回(平成24年) 2,086 1,574 75.5%
第24回(平成23年) 1,959 1,516 77.4%
第23回(平成22年) 1,911 1,555 81.4%

国家試験の過去問題と解答

公益財団法人医療機器センターのホームページで直近5年分の試験問題と正答肢が公開されています。

午前問題 午後問題 正答肢
第31回(平成30年) 午前問題 午後問題 正答肢
第30回(平成29年) 午前問題 午後問題 正答肢
第29回(平成28年) 午前問題 午後問題 正答肢
第28回(平成27年) 午前問題 午後問題 正答肢
第27回(平成26年) 午前問題 午後問題 正答肢

さらに上を目指そう!臨床工学技士の上位資格

臨床工学技士の資格を取得した後、業務をしながらさらに高度かつ専門性の高い『認定士』の資格を取得することができます。臨床工学技士としてさらにスキルアップしたい!専門性を高めたいと考えている方は是非チャレンジすることをオススメします。

臨床工学技士の勤務年数が増えてきたときに取得することが多いのは、透析技術認定士・体外循環技術認定士・3学会合同呼吸療法認定士です。

実務経験年数や一定の条件を満たしておく必要がありますので、その他の上位資格と合わせて簡単にご紹介します!

透析技術認定士

血液透析に関しての専門知識を持っている医療のスペシャリストとして認定された資格です。

臨床工学技士は実務経験が2年以上であることが条件です。また指定の講習会に参加していることが条件になります。

体外循環技術認定士

人工心肺等の体外循環装置を操作するための技術を有すると認定された資格です。

体外循環に関する実務経験が3年以上であることが条件で一定の症例を経験しセミナーに参加し必要な単位を取得していることが条件になります。

3学会合同呼吸療法認定士

吸入療法、酸素療法、呼吸理学療法及び人工呼吸などの呼吸療法を習熟していると認定された資格です。

臨床工学技士は実務経験が2年以上であることが条件で、認定委員会が認める学会やセミナーで過去5年以内に必要単位を取得していることが条件です。

臨床高気圧治療技師

高気圧酸素治療に関する医学・潜水に関する医学について習熟していると認められた資格です。

認定資格の実施する学会で2年以上の会員であることが条件で、指定のセミナーや学会に参加し必要単位を取得していることが条件です。

臨床ME専門認定士資格

ME機器・システムおよび関連設備の保守・安全管理を中心に、それらを総合的に管理できる専門知識・技術を有していると認められた資格です。

臨床工学技士は医療機器のメンテナンスやシステム関連の保守点検が2年以上のであることが条件です。セミナーや学会参加についての指定はありません。

まとめ

いかがでしたか?今回は臨床工学技士の国家試験についてご紹介しました。

臨床工学技士の国家試験は専門的な科目が多く、午前・午後の問題数を合わせると180問ですので結構な出題数かなと思います。しかし、高校生のときの復習となる問題や計算問題もあり点数が稼ぎやすくなっています。専門的な科目も養成校の在学中にしっかりと勉強することができますし、過去の合格率も70%を超えているためコツコツと対策をして行けばそう難しくはありません。

また、臨床工学技士の資格取得後に実務経験を積むことで認定試験を受けることもできます。ぜひ臨床工学技士を目指しさらに上を目指してください!

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