就職活動の流れ
就職活動の流れ
まずは、就職活動のタイムスケジュールを理解しておきましょう。
多くの方が就職活動を行う病院の場合、最終学年となる大学の場合は4年次、専門学校では3年次の4月頃から徐々に募集が開始される事となりますが募集のピークは9月~11月の秋頃になります。ピークの時期から就職活動をスタートしても決して遅くはありませんが、大学病院など人気の病院やここに就職したいという病院があるようであれば、募集開始と同時に就職活動がスタートできるように、情報収集は4月頃から積極的に進めると良いでしょう。
ただ、、病院や透析クリニックなどの医療機関以外の医療機器メーカーなどの企業への就職を目指される場合には、注意が必要です。大学3年次の3月から企業説明会がスタートし6月から選考開始、10月に内定というのが一般的な「就活ルール」です。ただ、このスケジュールを前倒しして選考を進めている企業がほとんどです。大学3年次の6月頃からインターンシップを開始している企業も多い為、それ以前の申込みを考えると、大学3年次の4月から情報収集を開始する必要があるでしょう。企業への就職を考えている場合には、医療機関への就職よりも1年前倒しで進めると理解しておくと良いでしょう。
さて、まずは大まかなタイムスケジュールを把握したら、就職活動の準備を進めましょう。
就職活動準備の必要性
ところで、就職活動の準備ってなんだと思いますか?
就職活動の準備=自己分析と職種研究
これ、簡単にいってしまうと自分と相手(仕事)について、どれだけ理解しているかってことです。新卒で就職活動をしていると内定・就職=ゴールっていうイメージがあります。でも、長い人生でいうと就職はゴールではなく、スタートだったりします。
これは社会に出るとわかりますが学生時の3~4年と社会人になってからの3~4年というのは、時間の速さが違います。同じ時間なんですけどね。
で、学生のときは単位をとるために、とにかく勉強だと思いますが、社会人となっては勉強だけではなく、実際に仕事をして成果を出すことも求められます。仕事をするということで、スタートということを言わせてもらいました。
学生とは違い、社会人の場合、在籍期間が全然違います。学校ではいいところ4年です。しかし、社会人は少なくとも約40年あります。※60歳が定年として。
10倍ですよね。
長く仕事をしていくうえで、せっかく仕事をするのであれば、自分が将来どのようになるのか、或いはどのようになっていたいのかをできる限り、事前に認識しておきたいところです。そこで、自分を理解する自己分析と臨床工学技士という職種を理解する。このことが就職するうえで必要なことだと思います。
就職することも重要ですが、それと同じくらい、もしくは、それ以上に就職活動の準備は重要なことではないでしょうか。
就職の希望条件を明確にする方法
就職の希望条件を明確にする方法ですが、インターネットで”就職 希望条件 明確”で検索しますと優先順位をつけて考えましょうということをよく見受けられました。
確かに、希望の優先順位をつけることは必要です。私も同じことを考えてましたので。
優先順位つけるとはいっても、それができてれば、苦労しないよという声が聞こえてきそうです。
優先順位をつけることも大切なんですが、この優先順位をつけるためにどうするかということが、重要だったりします。では、優先順位をつけるには、どうすれば良いと思いますか??
優先順位の付け方
優先順位の付け方ですが、就職する上での希望項目を挙げていきます。
- 仕事内容(職種)
- 勤務先(施設)
- 給与
- 休日
- 福利厚生
- 勤務時間
それにプラスして、就職の場合ですと、研修制度も考えられますね。そのほかにも職場環境というのもあるかもしれません。とりあえず、この2つを追加して、希望8項目で考えてみます。
まず、真っ白なA4用紙を1枚用意してください。そのA4用紙にこの希望項目について、それぞれ理想像をまずは、書き出してみてください。書きだし方は、こんな感じです。
- 仕事内容 ※なにをしたいのか?
- 勤務先 ※どこで働きたいのか?
- 給与 ※将来どれくらい欲しいか
- 休日 ※どれくらい休みが欲しいか
- 福利厚生 ※いざというときの保障
- 勤務時間 ※どれくらい働いてもいいか
- 研修制度 ※どれだけ教えてもらえるか
- 職場環境 ※どんな職場で働きたいか
- その他
Wordに、上記のここから、ここまでの内容をコピペして印刷して書いても構わないです。
肝心なのは、頭で思い描くのではなく、
”紙に書く”
ことが大切です。
紙に書くと要望が視覚的に理解できます。また紙に書きだすと、よく書ける項目と、ほとんど書けない項目がでてきます。
よく書ける項目ほど、就職するうえで考えていることなので、優先順位が高いと考えることができます。簡単に言ってしまうと、希望を紙に書きだしてみましょうということですね。
そのうえで、優先順位をつけると就職するうえでの希望が明確になるのではないかと思います。あくまで1意見ですが、就職するうえでの希望が明確になっていなければ、一度、試してみては如何でしょうか。
希望が明確になれば、どういう業界を志望したら良いか明確になると思います。その結果、就職活動のモチベーション向上にもつながり、オススメですよ。
就職活動をスムーズに進めるには
毎年、国試が終わった3月以降になると、就職が決まっていない学生からの相談が増えてきます。この傾向は4~5月に掛けて続きます。3月までは新卒としての就職活動になりますが、4月を過ぎると新卒ではなく既卒という表現に変化し、より就職活動が厳しくなります。
極力、既卒ではなく新卒で就職先を決めておきたいのですが、就職活動が上手くいかない方の場合、ある一定の特徴があります。そこで今回は、新卒で就職活動がスムーズに進まない方の特徴を挙げてみました。
病院のブランドに拘り過ぎる
これが、新卒で就職できない人の特徴です。既卒の方から就職活動のご状況を伺うと共通して条件に拘りすぎているように思います。
よく聞く相談内容として、国公立や大規模病院のみしか受験していないケースです。
確かに、ブランドのある国公立や大規模病院で働きたいお気持ちはわかります。しかし、このような病院は当然、倍率が高く狭き門といったところです。
自分がやりたい仕事というわけではなく、それなりに知名度のあるところで働きたいということが希望の優先順位が高くなってます。このブランドの優先順位が高くなるとどうしても受験できる求人数に限りがでます。
あと、この場合ですと、視野が狭くなりがちです。
なので、ブランドだけに拘るのではなく、その他の側面も考えてみましょう。
単願受験に拘り過ぎる
学校推薦といった特殊なケースであれば、単願受験もやむを得ないですが、ご自身で就職活動をしている場合は、是非、併願受験も検討してみてください。
あくまでも仮説ですが、就職が決まらない原因のひとつに不合格だった場合のリスクヘッジをされていないこともあるかなと。
第一志望の病院が不合格だった場合、次の病院を受験するのに、また一からとなかなか非効率な感じで就職活動を進めている方が多いように思います。なので、なかなか内定がでない状況なら、これまでと現在の就職活動を見直してみましょう。
これまでが、単願受験のみであれば、併願受験も視野に入れてみる。希望が大規模病院のみであれば、小さい病院も視野に入れて、今から応募を検討してみる。といった、これまでとは違う就職活動の計画や行動をしていきましょう。
待遇に拘り過ぎる
ここで言う待遇とは、給与、お休み、残業、夜勤、福利厚生など、仕事内容以外の事を指します。給与は正直、初任給はあまりどこも大差がないと思います。給与はご自身の貢献度の対価です。まだ何も貢献していない中で高給与を求めるのではなく、高給与を頂けるようにまずは仕事で貢献する事が先決かと思います。
また、お休みは病院によって様々です。週休2日制、4週8休制など様々かと思いますが、固定のお休みが少なくても、有給消化率が高かったり、残業が少なかったり、その他の夏季休暇、年末年始休暇が充実していたり、実質的なお休みが多いところもあります。逆もしかりです。ただ、こればかりは実際に話を聞いてみなければ分からない事が多く、あまりお休みに拘り過ぎて応募先を絞るのは大きな機会損失です。
待遇を考えてはいけないのではなく、待遇を考えるのは、最終的に内定を取った後で良いという事です。この順序を間違え、そもそも応募先が絞られてしまい、就職活動が上手くいかない方が非常に多いです。